国家公務員給与の波紋

 人ごととではあるけれど、笑っていられない。

 人事院は昨日、国家公務員の給与の引き下げ勧告を国会と内閣に提出した。
今年度は、基本給と扶養手当を引き下げる一方、ボーナスは上げて、全体で年間0.1%の減だという。
ここまでは今までと同じだ。

 問題は、北海道や東北では、国家公務員の給与が民間の賃金よりも高いから、これらの地域に合わせて、とりあえず全国一律で基本給を引き下げて、その一方、民間賃金が高い地域には新たな手当を支給して、給与の再配分を行うということだ。(激変緩和措置は講ずる)

 なるほどと思う。しかし、同じ質、同じ量の仕事をする職員の給与が全国各地でそんなに差があって良いのか。
 新聞社や保険、証券など全国に展開する民間企業もあるだろう。東京本社の賃金と秋田支店の賃金に差を付けるというのと同じことだ。

 これまでは、民間の賃金と国家公務員の給与と比較して、民間が高ければ給与アップの勧告を、低ければ引き下げの勧告を行ってきた。それを全国一律の俸給表(給料表)に反映し、東京など物価の高い地域に対しては、都市手当(正確には調整手当という)を支給して調整してきた。

 しかし、今度は俸給表を大幅に下げて、その一方で都市手当の支給地域を増やして全体的な調整をするのだという。都市部以外には都市手当が支給されないから、地方は給与のダウンになる。

 要は、同質の仕事に、より注目するか、地域ごとの民間賃金との格差をより重視するかの違いなのだろう。

 これから地方では、民間企業の賃金は、更に下がるのではないだろうか。(少なくとも上がらない)
また、全国的に展開する大手企業でも地域賃金制とか分社化が一層進むのではないか。
いつか何かで読んだ記事を思い出す。「中小や零細企業の従業員は、国家公務員の給与が上がることをホントは望んでいる。なぜならそれに合わせて自分たちの賃金も上がるから」
民間準拠の建前からいうと本当は逆なんだけれども。

他人の不幸は蜜の味なんて、高をくくっていると、いつの間にかあなたの給料も・・・・・

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この記事へのコメント

2005年08月16日 18:47
「公務員は仕事をしていない」なんてちまたでは言われているんでしょうが、一生懸命世のため人のために務めている人もたくさんいるはずです。
 国民の税金で食わせてもらっている分際ですから大きな声ではいえませんが、「何で給料まで民間企業に近づけなくっちゃいけないの?」って思うこともあります。  
 小泉さんは「民にできることは民に」とかいつもいっていますが、「民ではやりきれないこと」「民では金にならないからしないけど住民が望んでいること」をやるのが公務員なんですから、給料も民間と同じでなくたっていいんじゃあないかなあと思います。
 いろいろご意見あろうかと思いますが。
 
2005年08月16日 19:41
このテーマの内容にしても、windさんのコメントもその通りだと思います。

給与の引き下げ、理解していない国民にしてみれば「いい気味だ」と思うことでしょう。
その結果、地元経済の冷え込みに少なからず影響する事実もあるのです。
公務員の給与は自治体によってHPで確認出来ます。
高い給料なのか、一般的な給料なのか自身の眼で確認するのも方法です。
最近公務員は八つ当たりの的にしかなってません。
実態も知らずにマスコミに流されている国民多いですよね?
一部の悪い職員がいるのも事実ですが、そんなのはクビにすればいい。
大半は真面目に働いているのですから。
ちなみに以前私が調べた自治体では、一般事務職の高卒採用時の初任給は13万数千円でした。
この時代で13万なんて少なすぎ!
だから色々な手当てが付くのでしょうが、その手当ても知事や議員が住民のうけを狙ってカットしてますよね。
基本給が低ければ退職金も下がります。
安い給料に少ない退職金、おまけに年金まで減額ときたら・・・。
また昔みたいに公務員のなり手が居なくなり、人手不足で大変なことになりますよ。
まっき
2005年09月05日 00:49
昔勤めていたところは、給与表が「人事院勧告に準ずる」であったので、公務員の給与が上がるかどうかが自分自身の生活に直結していました。
地方は確かに物価が安くて、同じ賃金でも生活水準は上がりますが(>実体験)・・・でも、下げられるのはやはり腑に落ちないですね、元公務員の身としては(^^;

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