ありがとうございました
ネットニュースで今日限り閉店することを知った。
矢も楯もたまらずその店に行ってきた。
生前両親がお世話になった店だ。
店主はじめ従業員が何くれとなく世話をしてくれた。
両親ばかりではなく、高齢者や障がい者に優しかった。
こんなことがあった。
ある夏の日、昼食を終えて帰ろうとするおじいさんに(今では私も立派なおじいさん。人のことをおじいさんなんて言えた義理ではないが、)みんなが声をかけた。「あちがら休んでいって」(暑いからもう少し涼んでいって)と。聞けば一人暮らしの方でたまに食事に来るのだという。
ある日曜日の夜、午後8時で閉店なのだが、間もなくその時刻になるというのに、みんなにこにこして誰かを待っている風だ。それとなく聞いてみると、毎週その時刻にラーメンを食べにやってくる障がい者がいるというのだ。
父も時々昼食をとりに来ることがあった。私も誘われていくと、入店するなり明るい大きな声をかけてくれる。元気だったか?体調はいいか?奥さんはどうしてる?
その店が今日で閉店。
かつてないほど大勢の客で込んでいた。
焼肉定食はいつもと同じ。店主の高齢が閉店の理由と言うが、最後の最後までプロの矜持が感じられた。
しっかりとお礼を言って辞してきた。
長い間ありがとうございました。
この記事へのコメント
質問にお応えする前に解決したみたいですね。お役にたてずにすみません。
確かに意識してできるものではありません。
自然な人間性の発露とでも言うのでしょうか。
いい店でした。
ところでやはり教えてください。
皆さんが結構「概要」を投稿しているところを見ると簡単にできる方法がありそうに思うのです。