新聞
両親が未だ元気だった頃、それまで何十年も購読していた全国紙を止めて地方紙に替えた。
理由を聞いてみると、「(全国紙は)難しくて読めなくなった」と言う。
最近、私もそう思う。重厚長大な記事は読むのがしんどい。
そこで時々地方紙を買ってくるのだが、こちらの方はカラー写真をふんだんに使い、内容も身近な話題で溢れている。
地元の人たちはお悔やみ欄が充実しているというのだが、それほど違うとは思えない。一つだけ地方紙の特徴をあげると、故人の名前の後に直ぐ住所が記載されている。これはいい。名前と住所がぱっと目に付くから自分との関係が直ぐにわかる。
父が亡くなって、母が一人暮らしを始めた頃、口癖のように「どうしてこう頭悪くなったんだろう」と言うようになった。
(別に、今に始まったことじゃあるまい)と内心思ったが、口に出したら最後、再起かなわぬくらいに罵倒されるに違いない。
ふと「小学生新聞取ってやろうか」と思ったままを言った。
「バカにしなさんな」と。それはそれはエラい剣幕で。
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